2012-07-08

エビ

命の授業でハゼをサバいた次の日。起きるとケースの中のテナガエビは全滅して腐っていた。
昨日あんなに「食べる」という事について考えたのに、いきなり無駄な殺生をしてしまった。

このまま無駄死にさせてはいけないと思ったので、野良猫のエサにする事にした。これならエビも報われよう。庭の一箇所にまとめて放置しておいたの だが、仕事から戻ってきた親父に野良猫がこのへんに住み着いたらどーすんだすぐに埋めてこいと怒られたのでエビはやっぱり無駄死にした。なんまんだぶ。


数日後。今度はワタリガニを捕りに行った。ワタリガニを捕るにはまずエビを捕って、エビで小さな魚を釣って、その魚を刻んで網の中に入れて海に落として放置、タイミングよく網をあげるとたまに蟹が入っています。という捕り方。すげーめんどくさい。

まずエビを捕りに池に行った。めちゃくちゃ蚊に刺された。そのあと海へ。海の手前で「念のため」と言って、カズキがゴカイ(ミミズみたいなやつ) を自販機で買った。ゴカイが自販機で買える事にも驚いたが、それよりもまずゴカイで魚釣れるならエビいらねーじゃねえかと思った。痒いぞばかやろう。

さて、海に到着。釣り開始。
私はそういうのを持っていないのでカズキが準備し終えた釣竿を奪って早速開始。奪われたカズキは「くそう。釣竿はもう一本あるが針がねえ」とわめ いていて、ナベが「オレ針持ってるけど、欲しかったら土下座せよ」と言っていた。「何でオレが土下座なんだ。だったらナオアキがするべきだろ」とカズキは 主張したが、私は完全に無視して釣りを楽しんだ。
数秒後に膝をつくカズキの姿を確認したが、そこから先は彼のためにも見ないでおいた。

1時間後。何匹か釣れたので、ワタリガニを捕まえるための仕掛け作り。
と思ったらカズキがナイフ忘れた。ペンチしかない。ペンチで魚をひねるのは残酷すぎる。前回のハゼをさばいた時よりもハードルが高い。カズキと私で「おまえがやれ」と言い争いになった。
しかし、そもそもカニを食べるつもりがないカズキは強気で「じゃあ魚逃がすぞ」と言うので、ここは私が折れるしかなかった。魚の頭にペンチを当てて、目を閉じて「ごめんなさい」を連呼しながらペンチにチカラを入れた。なんとも嫌な感触だった。

仕掛けを完成させて、海に放置しておいたら結局一匹だけ捕れたが、小さかったのでリリースして帰宅。



そういえばエビでは全く釣れなくて、ゴカイが大活躍だったので、ほとんどのエビは海へ帰した。
淡水の池で捕ったエビだが。