2015-12-27

10周年

昨日は渋谷ラッシュでDJしました。
僕の10周年を祝っていただきました。

なんというか、11月の富山の件が渋谷にも広がっていて「神谷に酒を飲ませるな」的な空気がありまして、主催のみっちゃんから「ロンリコはダメだよ!」と念を押されましたが、そもそも僕は自発的にロンリコが飲みたいと思った事は一度もない。ロンリコを飲まなきゃいけないという場面には何度も遭遇したが。

これは、このまま守られた感じでDJを終えたら、無難に始発の新幹線で帰れる。
そして明日は年末の大掃除をして、夕方からスロット爆勝ち。
という希望がうっすら見えた。

そんな穏やかな年末も悪くない。とぼんやり考えていたら、妙に鼻息を荒くした高橋くんが現れた。元OTOのスタッフだが、いまは近くのファミリーというクラブで働いているそうで、なんなら今からちょっとファミリーに飲みに行きませんか、ロンリコどーですか。出番は3時ですか。まだ時間ありますね。逆に出番前にロンリコどーですか。的な。
不吉な予感しかしないが、軽めに断ってみるとそれはそれは悲しい顔をされたので、僕は高橋くんよりさらに悲しい顔で「よし、ファミリー行こうか」と言った。

ファミリーには、僕と高橋くん、カツヤくん、ともう一人の四人で行った。カツヤくんは僕の見張り的な。御守り的な。
ファミリーに入って店長に挨拶。ああー、神谷くんか。床に転がってるの見た事あるよ。よく言われます。といういつもの感じ。
カツヤくんのおかげでロンリコは勘弁してもらえたし、ショット2杯で済んだが、このファミリーの店長が今日誕生日という事でショット+1。これは断れない。
まだこの程度なら大丈夫だが、このタイミングでこれを引くあたりが僕だよなと思った。

さすがに10周年を祝ってもらっているのに、他の場所で長居するのは良くないので、ショットの前に頼んだウーロンハイを四人でイッキしてラッシュに戻ろうという事にしたが、カツヤくんが「このウーロンハイが分岐点になる。これはイッキしてはいけない」と身の危険を感じ、イッキせず、僕と高橋くんはイッキして先に戻った。

カツヤくんはこの後ベロベロになってラッシュに戻ってきた。
分岐点はどーやらウーロンハイのひとつ前のショットだったのだろう。


ラッシュに戻ると、予想してたよりもたくさんの友達が来てくれていた。ありがたや。
さらに外国の人がふたり僕のファンで、フライヤーを見て遊びに来てくれていて、これがまたとても嬉しかった。この外国の人ふたりとテキーラを何杯か飲んだ。ここが今日の僕の分岐点であったが、迷う事なく、まっすぐにイバラの道を選んだ。


DJを終えたあたりから記憶がなくなって、
気がついたら家に帰っていた。


目を覚ますともう昼で、テーブルには彼女の置き手紙、身体には心電図をとった形跡あり、そして紙おむつ着用という、いま起きたばかりなのに目を覆いたくなる光景が広がっていたので、とりあえずもう一度寝た。夢であってほしい。


夕方、再び目が覚めた。もちろん夢じゃなかった。
しばらくして、彼女が戻ってきた。背筋をのばして正座で出迎えた。

彼女は僕の顔を見るなり、昨日のパーティー後の話を始めた。
開始わずか1分でもう耳を塞ぎたくなる内容だったが、ここで本当に耳を塞いだらビンタ確定、説教の上乗せ確定。怖いからちゃんと最後まで聞いたが、これがまた想像の範囲をはるかに越えていた。
酒癖の悪さで右にも右下あたりにも並ぶ者はいないと自覚していたし、もうこれ以上は無いと思っていたが、上には上がいた。そして、その上というのも悲しい事に僕だった。


話を終えると彼女が泣き出した。
介抱が辛かったからではなく、酔ったあとみんなにバカにされたり非難されたりしてる姿が見たくないと。僕自身は酔った後はみんなにバカにされたり蹴られたりするくらいで良いと思っているのだが、自分を大切にして欲しいのだそう。


こんな怒られ方をされた事がなかったので、僕は少し反省したし、ちょっと涙も出た。
自分を大切にしようなんて、あまり考えるタイプじゃなかったのだけど、これからは気をつけようと思った。

とりあえず早急にできる事と言えば、禁酒しかない。
いや、その前に紙おむつを脱がなければ。